リコとレグ、そしてライザの罪と罰の関連について考察する

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奈落読取図~メイドインアビス考察~ : 探窟組合と岸壁街【ライザの罪と罰(中)】(11/16更新) (livedoor.blog)
続きとなる。

ライザの犯したと考察する罪の影響がリコそしてレグにどう関わっているかを考える。





<考察次第>
①【ライザの罪と罰(下)】
②リコ、そしてレグ






①【ライザの罪と罰(下)】

奈落読取図~メイドインアビス考察~ : 探窟組合と岸壁街【ライザの罪と罰(中)】(11/16更新) (livedoor.blog)
おいて私は、ライザが10年前、探窟組合の幹部多数を殺害し、アビスへ逃亡したと考察した。




ライザはおそらく、単独犯ということになったのではないかと思う。
なぜなら、オーゼンは10年後も2層で不自由なく生活しているようだし
リコについては当時、赤ん坊である。
ジルオも孤児院の寮母としての任務についており、ひどい刑罰を受けたようには見えない。




そしてリコについては、ライザはおそらく、世間だけではなく、
探窟組合にも自分の娘であることを隠していたのだろうと思う。


だからリコは普通に孤児院で勉強したり、探窟している。
つまり探窟組合に嫌がらせなどされたりはしていないように見える。
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しかし

リコ12歳の時であるー





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リコは上記画像の通り、
ライザの子供であることが組合にバレている。




一体どこから?
誰から?
いつ?





おそらく・・・
子供であるリコの口からバレたのではないかと私は思う。




子供はうっかり言ってはいけないことを言ってしまうものだ。
子供にとって、秘密は秘密にならない。

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ライザ亡き後、ライザ隊はほとんど蒼笛以下の子供だけとなっていただろう。
しかし、10年前、ライザはおそらくラストダイブの届出をせず、アビスに潜った。

つまり、殺人犯であるライザは行方不明となったということだ。




だから、隊長のライザがラストダイブしたのか組合は判断できず、
ライザ隊を解散できなかった。そのため隊は存続
したのだろう。




だが、ライザはもしかしたら、後々ライザ隊の誰かに接触しに戻るかもしれない。
だから、ライザ隊を見張るためにハボルグが派遣された。

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ハボルグは以下の画像、アンハードベル回収任務においておそらくライザ隊に入隊していない。

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入隊していたのであれば、死亡していただろうし、
それに他の理由もあり、ライザ隊にはいないと個人的に判断している。
※後々考察記事を上げる『ハボルグの裏切り』を参照いただく。



ハボルグはライザ亡き後、ライザ隊の見張りとしてライザ隊に近づいた。
そして、小さいリコの口から恐るべきことを聞いただろう。


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「リコの母親はライザ」



まさか、ライザに隠し子がいたのである。

ハボルグはもちろん、すぐに探窟組合に報告。




だが、探窟組合は打つ手がなかった




なんせ、リコの親であるライザは逃亡し、リコは身寄りもなく(孤児院にいるし)、
リコを拘束したところで困るのはリコだけ
である。
そしてリコを困らせたところで単なるいじめにしかならない・・・。
組合にとって得なことがないのだ。


そしてもう1つ、考慮すべきなのがー







ライザの報復である。





ライザは10年前より行方不明となっており、どこにいるか分からない。


もしライザがリコの近くにいたりしたら・・・?

リコに嫌がらせをしたことがライザにバレたら?

10年前のおぞましい事件が再来する可能性
がある。





組合はリコをどうにもできないのである。
まさにライザが身を隠したのは、リコを守るためのことだったのだ。



だがもちろん、リコには監視の目がつく。
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ベルチェロ孤児院にはベルチェロが派遣され、孤児院全体を監視。

ライザ隊はハボルグが監視。

そしてもちろんリコ自身にも監視を付けた。







リコの全てが見張られていたー

そう、ライザの犯した罪は10年前で終わっていなかった。
無関係なリコにもそのしわ寄せがくるのだ。






そしてそれから10年後の話である(チャプター②へ)。







②リコ、そしてレグ

時は、リコ12歳である。


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探窟組合の見張りはあろうども、リコは健やかに成長していた。
母のように探窟家を目指し、日々過ごす。





そんなある日ー

2つの事件が起きる

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1つ目、リコがアビスの淵にて、
奈落の至宝『レグ』を手にする。




そして2つ目・・・

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ライザの死の物的証拠が見つかり、ライザの死が確定する。







この2つの事件によって、リコを巡る穏やかな日が一変する。

ライザの子供であるリコが奈落の至宝という『武器』を手に入れた。





探窟組合にすれば、リコとレグの関係をそういう風に捉えるだろう。

レグは厳密には人間ではなく、未確認生命体と言っていいかもしれない。
存在が謎である。

その存在がリコの味方をするということは、つまりリコの所有物として機能しているということだ。
未知の武器を持った赤笛の誕生である。





つまり、
リコは探窟組合にとって、いきなり脅威になった
のだ。





だから、レグにとっての人質にするために、
探窟組合はリコを
捕獲するべきなのだが、



リコの近くにはいつもレグがいる。

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そしてレグの能力は未知数である。




だから探窟組合としては、リコの武器であるレグは非常に危険であり、
何をするか分からないため、うかつに動けないのだ。

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よって、リコの近くにレグを置いておくことを許容し、観察することとした。


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そして、レグの能力は日々、判明していく・・・。




同時に2つの事件後はリコの危険性も増しているのだ。
なぜなら、ライザの死が確定したことで
リコの近くにライザがいないことは判明している。





リコを捕獲してもライザが報復にくることはない。
だから、レグが近くにいない時にリコを捕獲すれば、探窟組合の勝ちである。


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そこで探窟組合はなんとか、
リコを捕獲するため孤立させ、組合に呼ぼうとする。
※上記シーンの「封書閲覧の許可」はリコにだけ降りており、封書は奈落についての機密事項である。リコだけに許可された理由がおかしいし、機密事項である封書がリコだけに見せられる理由がない。


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それが分かっているジルオはリコを孤立させないように、レグを同行させる。
※立ち会った組合の女性がなぜかため息をついている。「リコに護衛がついてきやがった」という意味でのため息ではないかと思う。





こんな日々を送っていてはもはや
リコにとってオースは安住の地ではないー

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ジルオもライザもそれが分かっていたから、
リコをアビスへ逃がす他ないのだ。

※リコが海外に逃げたとしてもリコ1人が生きていける環境はない。
リコは探窟家であるが故にオースにおいては生きる力を得ているのだ。

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もうリコが長く地上にいられないだろうと察したジルオはリコに出生の秘密を突然打ち明ける。

そして手紙に後押しされたリコはアビスを潜る決意を立てる。

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このリコの決断はめちゃくちゃ早い。


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リコが旅立つ前日は、ライザの封書が発見され、
祭りが開かれ、リコに封書閲覧の許可が下りた。

その夜はリコによる上記の作戦会議
である。





そしてレグとナットの探窟は翌日である。


その探窟の日の夜が以下の画像である。

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リコの出発は翌朝日の出前である。






つまり、ライザの死が確定して、翌日にリコは旅立っているのだ。




このスピードに探窟組合もついていけなかった・・・。
リコの決断はあまりに早いように思えるが、実はこれが吉となった。





あまりにもリコの決断・行動が早いので
探窟組合はリコとレグを逃してしまったのだ。


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探窟組合は翌朝、捜索隊を出す。
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だが、リコ達の速さに追いつけなかった・・・。
※捜索隊はジルオではないかとも思えるが、ジルオは封書をコピーしたり、アビスに潜る手助けをしている。そのジルオが捕まえに出るのはやはり不自然だ。上記捜索隊は探窟組合の派遣したものだろう。







リコは本人が知らずして、
地上オースを離れることとなったのだと考察
する。



そして奈落の底を目指す、2人の冒険が始まるのだ。






<【ライザの罪と罰】のまとめ>
ライザと探窟組合のいざこざはすさまじいものだと考察する。
しかし、重要かつ大切なのはリコがそれらを何も知らないで大きくなったことだ。
リコは産まれてから、ライザと探窟組合の引き起こした争いに全く巻き込まれず、育ち、探窟家になっている。リコの日々を見る限り、幸せそのもののように見える。
リコがそのように過ごせたのは、他でもないライザとジルオが『リコに大人の引き起こした問題を知られないように』したことだ。
そもそも探窟組合とのいざこざはライザが孤児院を作ったことが原因だと考えている。
そして、その孤児院にジルオが訪れたのも、自らの意志だ。
ライザもジルオも自分で考え、行動した結果のことだ。だから自分で責任を負う。
リコはその点に全く関係していないのだ。
ライザやジルオは自分で行動した結果、招いたことをリコに背負わせたくなかったのだろう。
だから、ライザとジルオはリコを全力で守っていた。
しかし、リコは後に、『自分の意志で』アビスへと旅立つ。
アビスにおいてリコは障害を負ったり、友達をいじめられたりと、ひどい目にあう。
しかし、それはリコが自らの意志で行動した結果なのだ。
そうやって、リコは大人になっていく。
その結果が良くとも悪くとも。それがリコの巣立ちなのだろう。





以上。





(余談)
ライザの墓が4層にできた理由について

ライザの動向についてはまた改めて記事を再考察するが、ライザの墓についてのみ考察する。

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ライザは10年前に逃亡したっきりであり、地上オースにおいてはライザの罪は消えていない。
ライザは隠し通したつもりだろうが、リコはライザの子であることがバレている。
もしかしたら、ライザは何かの拍子でリコが自分の子供であるとバレるかもしれないと思ったのだろう。そしてその罪を親族に擦り付けるわけにはいかない。

つまり、親族であるリコに迷惑はかけられない。

だから、ライザは自分が正式に死んだことにした。墓を立て、自分が死んだという物的証拠を探窟組合に調べさせることにより、『ちゃんと死亡した』。10年ごしに、行方不明になっていたライザはやっと死亡と判断されたのだ。

ライザが死亡したことで、地上オースは「あぁ、あの惨劇は再び起きることはない」と安心し、人々の顔に笑顔が戻り、お祝いの祭りが開かれたと私は考える。